Hamori’s blog

ガーデンアトリエ葉守のひとりごとです。

仲秋の軽井沢①

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この4連休

別荘のお庭づくりといううれしいご依頼を受けて

軽井沢まで遠征させていただいていました。

 

最高気温20°Cという爽やかさで、

作業が捗ること捗ること。

近隣の美術館の庭を散策しに行く余裕も生まれました。

標高1000mは伊達じゃない…!

 

というわけで

まずは 文化学院ゆかりの「ルヴァン美術館」へGO。

 

 


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枕木の小径にいざなわれて進める歩み。

既にワクワクしますね…!

 

ケンパス材?の新品枕木は

きっと何代目かに替わっているのでしょう。

如何にも、というラフな表面のアンティーク枕木より

歩きやすさではかなり分があるなぁ、と再認識。

 


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頭上から栃の実が落ちてくるのでご注意を、

という標識通り

落ちてます、落ちてます!

 

 


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見上げると 数えきれないほどの実り!

 


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これが栃の実。

美味しそうですが

とっても面倒くさいアク抜きが必要なので

拾う人は稀な様子。

 

鄙びた観光地とかで

栃餅などをたまにおみやげもので見かけますが、

気が遠くなるほどの手間がかかっているんだろうと思うと頭が下がるのと

先人の知恵や

そうして来ざるを得なかった食糧事情が偲ばれて

勝手に胸がいっぱいになります。

 

 

 


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建物にもお庭にも

文化学院を貫く豊かな美の思想が感じられて

とても居心地が良く

長居をしたくなる場所です。

 


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ユーパトリウム…かな?


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シュウメイギク

 


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マムシグサ

 


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ノリウツギ 'フレーズメルバ' 

もともと色づく品種ですが

冷涼な気候では 更に微妙な色づきをするのですね。

 


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フェイク井戸には

ヘデラやロニセラが植えられて

格好のフォーカルポイントに。

 

昔風の設えですが

きちんと設計され

しっかりしたオリジナルのアイアン部材や

石の乱貼りも好ましく、

いいなぁ…と感じました。

 

レイズドベッドだから

お世話もしやすいでしょうしね。

 


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昭和初期の洋館(文化学院)と庭を再現して作られたこの美術館。

 

創設者・西村伊作氏の美意識が

脈々と息づいているのを感じます。

 

ビギ・チルドレンとしては

親近感と縁を感じずにはおられません。

(菊池武夫・稲葉賀恵両先生の母校ゆえ)

 

人生やり直せるなら

文化学院へ進学したいかも…

 

白樺がのびのびと成長し

屋根を軽々と越して

素敵なバランスの景観を作っています。

ああ、なんてお洒落!

 

西宮神社の縁日に出没する家相占いのおばちゃんに言わせると

「大凶」と断言されちゃいそうな植栽ですが(笑)

 

(②へ続きます)

蔓穂が咲きました

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実家の柿の木の足元に

淡いピンクの彩りが密やかに出現…!

 


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初秋から秋が深まるまで長く楽しませてくれる

ツルボ(蔓穂)です。

 

毎年この時期

ムスカリに似た花を咲かせる球根植物。

ジャパニーズ・ヒアシンスという別名もあるそうな。

 

野趣を感じさせるこうした植物が

庭に繊細かつ力強い魅力を添えてくれるのです。

 

 

 

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自分のこの色だけではパンチが弱い…

と思ったのか、

 


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オキザリス・ボービーもお供に引き連れて。

 


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カタバミのなかでは大輪のこの花。

緑とのコントラストが抜群に美しい!

 


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すぐ近くには

ツユクサのビビッドなブルーも。

初秋の光や空気に映えることが

自らわかっているとしか思えない、この存在感。

 


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葉守に戻ってみると、

純白のタマスダレが要所要所で花をつけ始めていたり

 


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黄色のリコリス

先発部隊として花茎をスックと伸ばしているのを見つけたり…

 


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ということは…

真打である白い彼岸花

お目見えの予兆がきっと…

 


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……ありました!!

 


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暑さがなかなか退かないなぁ

と思っていたのですが、

いつの間にか 涼風が時折

頬を撫でてくるように。

 

急成長で帳尻を合わせて

「時を知る花」の面目躍如となりますか…⁉︎

秋を探しに(その2)

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フジバカマの群落には

アサギマダラがやってきました。

 

「渡り蝶」なので 

ここでのショートステイのあと

台湾や南西諸島へと飛んで行く予定のようです。

 


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暑さが苦手なこの蝶を見かけると

秋がやってきたんだなぁ…と感じます。

 

 


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フジバカマの蜜に含まれるピロリジジンアルカロイド

メスを誘う際のフェロモン生成に必要なんだそうで…

なので

この花のところへやってくるのは ほぼオスなんだとか。

 


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地面すれすれに飛びながら移動していくこの虫はハンミョウ。

先導して道案内をしてくれている?…と勘違いしますが

どうやら獲物(ほかの昆虫)を求めて行動しているだけっぽい。

 

美しい甲虫だけれど

ごつい大顎で狩りを行うようで

肉食系そのものです!

 

 


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ヤマシャクヤクの実。

先日来グロさで問題となっている大阪万博ロゴマークを彷彿とさせます。

 

ガラナ↓にも負けてません!

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いや、↑これは強烈なので

やはり負けてますね…

(ガラナ画像は

https://www.jardimexotico.com.br/guarana-da-amazoniaよりお借りしました。)

 


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ナルコユリの実。

ちょっとフォトジェニックな面白さがあります。

 

 


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サンショウバラのローズヒップ

 


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これは…

過剰防衛ってものなんじゃないでしょうか⁈

 


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キクバヤマボクチ…

舌を噛みそうな名前です。

 

漢字で書くと「菊葉山火口」だそうで

火打石で火をつける折の着火剤にこの植物の綿毛が使われたことと

葉が菊のそれに似ていることに拠るとのこと。

 

ちなみに

てっきり実だと思っていた↑は頭花の初期段階であり

10〜11月にアザミのような花を咲かせるようです。

 


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ツルニンジン

先にご案内したツリガネニンジン同様、

根っこが朝鮮人参に似ているということからついた名前です。

 


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花の内部はこんな感じ。

 


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ミヤギノハギ越しに

何やら楽しげなブースが見え隠れ…

 


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ナツツバキやモミジに囲まれた広場で

期間・曜日限定のカフェが開かれていました!

 

ハンモックも何台か設置されていて

緑に包まれて とても寛げる空間となっているのです。

(9/22まで)

https://www.rokkosan.com/hana/event/cat_event/3002/

 


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木洩れ陽って なんて心地よいのでしょう!

…と思えるのも 

暑さの分水嶺を越えたからなんでしょうね。

 

秋風が吹き抜けていく

素敵なアウトドア・カフェ。

 

例年の賑わいには比べることができないでしょうが

じわりじわりと人々が戻ってきているのを感じました。

 

恐怖による支配や

マスコミの恣意的な情報操作が

一般人レベルにもかなりバレてきてるんじゃないかな〜

…なんてね。

 

 

 

秋を探しに(その1)

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3時間ほどぽっかり予定が空いた土曜の午後、

久しぶりに 六甲高山植物園まで足を伸ばしてきました。

 

 

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ススキやワレモコウが

早速 秋の雰囲気を醸し出してますね。

 


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ノコンギク

(ヨメナかも?)

 


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カワラナデシコ

 


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サワギキョウ

水辺が似合いますね。

 


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ヒゴタイ

ルリタマアザミにめちゃくちゃ似ているキク科の植物。

 


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ツリフネソウ

舟を吊るしたような形状から、

 

 

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あるいは

花器の「釣舟」↑に擬えたことから、

その名がついたとか。

 

いずれにしても風流ですね。

そんな日本の心、愛と尊敬あるのみ。

 


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こちらは仲間のハガクレツリフネ

その名の通り、葉の陰でひっそりと咲く白花です。

 


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オトコエシ

オミナエシの白バージョンと言えますが、

こちらの方が やや毛深かったり いかつかったりします。

さすが、男。

 


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フシグロセンノウ…かな。

栽培は難しい植物のようですが、斜面にたくさん咲いていました。

 

 


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コオニユリ


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カノコユリ

いずれも 夏の名残りとして気を吐いておりました。

 


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オトメギボウシの群れ。

日当たりが良すぎて 葉は正直焼け気味でしたが

この時期 花を楽しめる存在となっています。

 


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ツリガネニンジン

秋の訪れを感じさせる代表格の植物。

血統としては

特にニンジンと関連はないのですが

立派な根っこが朝鮮人参に似ていることからその名があります。

 


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ミソハギ

こちらも水辺が似合います。

 

 


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ガガブタ…と思いきや、実はシラヒゲソウ

 


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マツムシソウ

 


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フジアザミ

いっぱしのアーキテクチュラル・プランツですね!

 


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タムラソウ…かな。

アザミの仲間もいろいろ。

 


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レイジンソウの咲き始め。

これもキンポウゲ科なんですね…!

 


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色褪せてなお素敵なヤマアジサイ

 

 

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おや、やけにフレッシュなアジサイが…

と思ったら

クサアジサイなんですね。

 

一般のアジサイが咲き終わってから展開してくるのだそうで…

このフレッシュさも肯けます。

 

 

(その2へ続きます)

 

 

 

 

帰ろう

昨日公開された藤井風のMV。

 

「何も持たずに帰ろう…」というのは

死生観とかそういうことではなく

(もちろんそれも含んではいるだろうけど)

この今の閉塞状況に射す、

一筋の明るい光

そして 爽やかな一陣の風。

 

何度も言うようですが

風くんと

かろうじて同時代に生きられて良かった!

 

 

宮本浩次冬の花」と同じ

児玉監督作品ですが、

“道路”が示唆する意味を見比べてみるのも一興です。

 

 

お湿り後の葉守

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降雨の可能性を求めて

最近は雨雲レーダーとにらめっこすることが多くなりました。

 

ちょっと遠出していた間に

西宮〜宝塚ではそこそこまとまった雨が降ってくれた模様。

 

芳しい香りを漂わせながら咲いている

ギボウシ'タマノカンザシ’も

雨粒の水滴を纏っております。

 


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雨の止み間に敏感なのは虫たち。

アリがせっせと活動再開していました。

 

 

 


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ホトトギスの この妖しき藤色。

まるで藤あや子様のよう…(笑)

 

 

 


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原種クレマチスの一種・仙人草(センニンソウ)。

つるを伸ばして 

密かに高みを目指しているようです。

 


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この花は皮膚をかぶれさせる成分を持っているので

いい香りの花につられて近づきすぎないよう注意が必要。

 

仙人なのに、

攻撃的なのは解せませぬ。

 

 

 


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ポポーの木もたっぷり露を含んで。

 


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瓢箪型の実があちらこちらで成長中。

なかなかの豊作と言っていいかもしれません。

 


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よくできた造形に、しばし感心。

薄甘いトロピカル・テイストなこの実を

今年はいくつも味わうことができそうです。

 

 

 


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里庭に向かうと

ジンジャーリリーの爽やかな香りがお出迎え。

 

 

 


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オミナエシも結構長く咲いてますね。

あるターニングポイントからは

秋の色、秋の佇まいに見えてくるから不思議。

 

 

 


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何にでも絡みついて鬱陶しいヘクソカズラですが

花と向き合ってみると

なかなか綺麗なんですよね。

 

 

 

水をもらえて

ホッと一息ついたような植物たちの表情に

こちらもホッとさせられた次第でございます。