実家の庭に咲くクリスマスローズの数々を
コンポート(足付きの花器)に浮かべてみました。
うつむき加減に咲く花と
こうしてシチュエーションを変えて
じっくり対峙することで
新たな発見がいろいろあります。
スポットが真骨頂の クラシカルな佇まい。
褪せたような色彩が放つ 独特な魅力。
そして
ブロッチや覆輪のダークカラーや
蕊とのコントラストの妙!
珍しいクリームイエローの一輪。
切れ込みの入ったまぁるい花弁や、
ビューラーを使ったかのように
外へと広がった雄蕊の陽気さ。
ちょっとクレマチスっぽい清楚な雰囲気。
大正ロマンのお着物をイメージしてしまうような彩り。
フリフリのパーティドレス的な表情。
花弁に巡らされた毛細血管のような網目。
これしかない、と思える
絶妙な雌蕊・雄蕊のカラーコーディネート。
白い八重咲きは、牡丹の花にも似て。
中心の薄いグリーンからのグラデーションが
美しい…!
臙脂色の底紅と、
その色と呼応させたような雄蕊の色に
ハッとさせられます。
こうやって
花のひとつひとつを眺める時間を持つことで
それぞれの精いっぱいのありようが
何とも愛おしく感じられてまいります。
不安や怖れに支配されがちな
今の日本や世界の状況であるからこそ、
何でもない日常を
大切に過ごせるひとときへ 感謝。