Hamori’s blog

ガーデンアトリエ葉守のひとりごとです。

浅春の候

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強風雨が明けて

また寒気が戻ってきた今日。

ピリッとした風の冷たさの中に

春の兆しをあちこちに発見!

 


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花盛りのクリスマスローズ

顎クイで 顔見世とまいりましょう↓


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ピコティがおしゃれ一等賞!…かな。

 


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ムラサキケマンが咲いてきました。

 


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スノーフレーク


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ムラサキハナナ


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バイモとネモフィラ


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ゲウム'オレンジホビット


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スイセン"Tete-a-Tete"

 


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毎春 水栽培で楽しませてもらった

ヒアシンス球根を

その後に地植えしたものが、

次第にシラー的な花つきになってきて

ひと味違う野趣を感じさせてくれています。

 


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先日 ツインズの蕾をご紹介した

暖地サクランボが

早くも花を綻ばせています!

 


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春風駘蕩な日々も

もうすぐそこまで来ていそう♪

 

世の中いろいろありますが、

流布される「恐怖」に支配されて

春を楽しめないまま鬱々と過ごすなんて

たぶん 愚の骨頂じゃないかしらね〜

 

何のために生まれてきたのか

使命を思い出しましょうよ!!

 

 

雛のしつらえ

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明日は桃の節句

 

葉守の 元・待合室カウンターに

ささやかな雛飾りを設えました。

 


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いつもの手持ちの品々ばかりですが、

どうにかして

きらりと光る組み合わせにしたい…と

考える時間が楽しいのです。

 


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骨董の銅の箱は 蓋をはずして、

里庭で折れかかっていたのを救済した水仙を。

 

直接にではなく

ボンヌママンのミニジャム空き瓶を

中に仕込んでいます。

 


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長谷川先生の一輪挿しボウルには

桃のふた枝をあしらいました。

 


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湯布院は玉の湯さんからやって来た、

ほっこり可愛い土雛のご両人。

毎年

あったかい気持ちにさせていただいております!

 

背景の 小さな小さな金屏風は

堀萬昭堂さんの和文具コーナーで見つけたものです。

 

 


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玄関の甕には、

ヴェロニカさんから頂戴した

立派な桃の枝をバサリと投げ入れました。

 


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日に日に蕾がぷっくり膨らんで、

ちょうど明日あたり

何輪か花開きそう…!

 

日本で良かった、と心から思うひとときです。

 

背景の大切さ

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17〜18年ほど前の自宅のスモール・ガーデン。

これはこれで良かったのですが、

隣家の気配がちょいと気になる時があったりして

 


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ホームセンターで胴縁材を買い込んで来て

上半分だけ

縦桟の“なんちゃってフェンス”を作成したのでした。

 


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もちろん 保護のため

キシラデコール(ブルーグレイ色)で塗装を施し、

和モダンな雰囲気を楽しんでまいりました。

 

採光・通風ともに

なかなか良い感じでしたが…

 


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…が、

やはりそこは胴縁材の悲しさ。

 

17〜18年保ったのは大健闘でしたが

傷みが激しくなったので

先日ついに お役御免に至った次第でございます。

 


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ビス穴も若干

グスグスになっているところがあり

年月を感じました…

 

這っていたツタが

決定的な崩壊を防いでいたという感じ。

ありがとう、ツタ!

ありがとう、胴縁!

 


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前回の 胴縁材の縦桟フェンス製作時

地味になかなか大変だった記憶から、

この度は WOODPROさんにパネルをオーダーして

取付けのみ頑張ることにいたしました。

 

 


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こういう格子パネルを自分で塗装していくとしたら

気が遠くなっちゃうんじゃないかと思い、

ホワイトベージュ塗装も同時に依頼。

 

両面や側面までムラなく塗るとなると

なかなか面倒くさく大変なことなので

これを外注できたのは大きいです。

 

元々ある下半分のフェンス

(風が抜けるポリカ製品)も

経年で変色気味なこともあり、

今回は下から覆うフルサイズに。

 


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近年は 台風や爆弾低気圧など

昔では想像もつかなかったような強風が吹くことがあるので

風が抜ける仕様であることが

何においても重要ではないかと思います。

 

そういう訳で

抜け感のある格子ではありますが、

びっしり塞がずとも

こちらの庭世界は十分に確立できています…!

 

植栽だけで

庭景色を構成しようとする行為には

やはり限界があり、

木々や草花を引き立ててくれる

このようなニュートラルな背景が

あるに越したことはないように思います。

…いえ、絶対ある方がいいです!

 

 

 

この歳月の間には

和モダンを楽しむ原点だった

縁側のある和室は

床タイル張り+モリスの壁紙の洋室に

ちゃっかり様変わりさせていることもあり、

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知らず知らずのうちに

このモリスの柄に寄せていっていた…

という気もいたします(笑)

 

(↑画像は

https://www.william-morris.jp/works/wallpaper-trellis.htmlより拝借しました。)

 

 

 

 

 

バラ科たちの目覚め

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先月ぐらいから ポツポツ開花が見られた

更紗木瓜(サラサボケ)ですが

ここへ来て 

本格的に花を咲かせてまいりました!

 


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赤白染め分けの花をつける品種なのですが

このように桃色をぼかした感じになることも。

 


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薬効がある実を活用するため

平安時代

中国から渡来してきた 木瓜

 

観賞用にあれこれ

品種改良が行われ始めたのは

大正時代に入ってからと伝えられています。

 


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清らかで

恥じらいを含んでいる

初々しい様子が可憐ですね。

 


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でも、トゲにはご注意を!

 

このトゲのせいで、

かつては

鬼百合・彼岸花とともに

慶事に生けてはならない花とされていたのだそうで…

 

今も 

トゲを外してから生ける習わしのようです。

 


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アンズの花芽もふくらみ

 


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暖地サクランボの蕾も目立ってきました!

 


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この段階からツインズになってるからこそ

サクランボのあのなり方になるわけなのですね!

 


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ベンチの後ろに先日植えた

ブルー・マジェンタは

 


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新芽から葉が展開し始めました。

 


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だまし絵ドア脇の ポール・ノエルはと言うと

 


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スロースターターながら

芽が活動し始めた様子。

 


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古顔のノイバラも

負けじと 葉を繁らせ出して、

新入りに貫禄を見せつけようとしている感じ。

 

 

バラ科の面々を筆頭に

すべてが動き始めたのを感じる、

三寒四温な二月下旬の庭です。

 

 

 

 

寒蘭のかほり

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何年か前に

陶芸家の長谷川先生よりいただいた寒蘭。

 


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三寒四温の気候のなか

今年も開花してまいりました!

 


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奥深い蘭の世界について

詳しいことは何も存じませんが

 

この繊細な造形と

シックなカラーリングの高貴さは 

門外漢にも伝わってまいります。

 


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特筆すべきは

何と言っても その素晴らしい香り…!

 

 


(以下の画像は 

「若山和央 様々造形痕」

http://wakaliws.web.fc2.com/index.htmlより拝借しております↓)

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寒蘭のこの香りをかぐと

90年代初め頃に 資生堂から発売された

東洋蘭の香水「タンタトゥリス」のことを

思い出さずにはいられないわたくし。

 

何年か前に廃番となってしまっているようで、

往時の華々しさを知る者としては

少し寂しく思ったりします。

(化粧品や香水を取り巻く時代の流れもあるのでしょうが、

なんでも 原料調達が厳しくなってきたのが

理由だとか。)

 


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若山さんの描いた作品は

本当に この香りにぴったりの世界観で

すこぶる素敵だったなぁ…

 

確か 当時の資生堂社長・福原義春氏が

蘭の研究や栽培のエクスパートでいらして、

タンタトゥリスはその肝煎りで始まった…

と記憶しております。

 

いろいろな産業が 縮んだり

形を変えていかざるを得なくなったりしてきそうな今、

あの豊かに思えた時代は何だったのだろう…

と ひとしきり感慨に耽ってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

Algars Manorのスノードロップ

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英国のNational Garden Scheme では

毎年二月に

Snowdrop Festival"と銘打って

あちこちの庭(92か所登録されています)を公開しているのですが、

コロナ騒ぎのために

今年は限られた庭園のみで

予約ベースでの限定公開となった模様。

(↑画像はNGSのサイトより)

 

Gloucestershire州のAlgars Manorの様子を

YouTubeにアップしてくださっているので

みなさまにもお届けしますね。

 

「斜面にはスノードロップを植えよ」

という格言(⁉︎)が出てきそうな壮観です!

とりわけ

通路脇に 見上げる斜面があるなら…

 

スプリング・エフェメラルたちを

間近で愛でるには

またとないシチュエーションとなるので、

これを中心にして進める庭の構想には

抗しがたい魅力がありますね。

 

回遊できるアップダウンのある土地って

うらやましいなぁ…!

 

Queen Mary’s Dolls’ Houseの庭(追記あり)

3年ほどの制作期間を経て

1924年に完成し、

ときの英国王ジョージ5世の妻・メアリー王妃に贈られた

ドールハウスの最高傑作。

 

稀代の女性造園家

ガートルード・ジーキルの盟友であった、

名建築家エドウィン・ラッチェンスが細部まで設計をした

とてもとても精緻な作品です。

 

照明器具の豆球はきちんと灯り、

小さな水道は流すことができ、

図書室の豆本に至っては

当時の作家たちが書き下ろした作品を印刷製本したもの!

 

この動画では

特に庭にフォーカスしている訳ではないので

すぐに他へ移ってしまうのが残念ですが

0:26あたりから

幾分垣間見ることができます。

 

1/12のミニチュアとはいえ

何の植物かわからないような誤魔化し方は

一切なし。 

ツゲの刈り込みはあくまでそれらしく。 

アガパンサスアガパンサスにしか見えません!

(ジブリのアニメなどでも感じるのですが、

真の芸術家には

植物への高度なこだわりがあるのです。)

 

テラコッタプランター

きっと本物同様に焼成されたものなのではなかろうか?

 

ベンチは

さすがラッチェンスの面目躍如と言うべき

通称「貴族ベンチ」を採用してますね。

 

ちらっと映っている乳母車なんかも

きっと 押せばちゃんと動く仕様なんでしょうね〜!

 

もしかしたら噴水も

実際に噴き出させることができるのかもしれません…!

 

Wikipediaには

ドールハウスには、大きな引き出しが建物本体の下側から引き出された時にしか見えない、隠れた庭がある。庭にはレプリカの木々や庭仕事道具があり、英国の伝統的な造園を体現している。」

とも記述されていて、興味が尽きません。

 

機会があるならば、

ウィンザー城を訪れて

食い入るように拝見してみたいものですね〜

 

そのためにも

この世界的な異常事態が早く収まってくれないとね…!

 

 

追記:

よくよく調べてみたら

庭部分のデザインはガートルード・ジーキルその人が担当したのですって!

 

道理で…!

色彩の魔術師と呼ばれている彼女の

心地よい匙加減に痺れます。