Hamori’s blog

ガーデンアトリエ葉守のひとりごとです。

Queen Mary’s Dolls’ Houseの庭(追記あり)

3年ほどの制作期間を経て

1924年に完成し、

ときの英国王ジョージ5世の妻・メアリー王妃に贈られた

ドールハウスの最高傑作。

 

稀代の女性造園家

ガートルード・ジーキルの盟友であった、

名建築家エドウィン・ラッチェンスが細部まで設計をした

とてもとても精緻な作品です。

 

照明器具の豆球はきちんと灯り、

小さな水道は流すことができ、

図書室の豆本に至っては

当時の作家たちが書き下ろした作品を印刷製本したもの!

 

この動画では

特に庭にフォーカスしている訳ではないので

すぐに他へ移ってしまうのが残念ですが

0:26あたりから

幾分垣間見ることができます。

 

1/12のミニチュアとはいえ

何の植物かわからないような誤魔化し方は

一切なし。 

ツゲの刈り込みはあくまでそれらしく。 

アガパンサスアガパンサスにしか見えません!

(ジブリのアニメなどでも感じるのですが、

真の芸術家には

植物への高度なこだわりがあるのです。)

 

テラコッタプランター

きっと本物同様に焼成されたものなのではなかろうか?

 

ベンチは

さすがラッチェンスの面目躍如と言うべき

通称「貴族ベンチ」を採用してますね。

 

ちらっと映っている乳母車なんかも

きっと 押せばちゃんと動く仕様なんでしょうね〜!

 

もしかしたら噴水も

実際に噴き出させることができるのかもしれません…!

 

Wikipediaには

ドールハウスには、大きな引き出しが建物本体の下側から引き出された時にしか見えない、隠れた庭がある。庭にはレプリカの木々や庭仕事道具があり、英国の伝統的な造園を体現している。」

とも記述されていて、興味が尽きません。

 

機会があるならば、

ウィンザー城を訪れて

食い入るように拝見してみたいものですね〜

 

そのためにも

この世界的な異常事態が早く収まってくれないとね…!

 

 

追記:

よくよく調べてみたら

庭部分のデザインはガートルード・ジーキルその人が担当したのですって!

 

道理で…!

色彩の魔術師と呼ばれている彼女の

心地よい匙加減に痺れます。