葉守から車で10分足らずのところにある
廣田神社で 現在
コバノミツバツツジが真っ盛りを迎えています。
実はここ、
兵庫県の天然記念物にも指定されている
名勝なのです。
樹齢200年を超えるとおぼしき木も
あるらしいのですが
株が成長すると 中の方の枝が枯れてしまう性質なので
正確なところはわからないのだとか。
見上げるほどの樹高になっているものも多く
従来の「ツツジ観」を覆される方が多いかもしれません。
花色には木ごとにかなり個体差があり
また 咲き進み具合による色の変化も合わさって
ピンクの濃淡グラデーション効果が
素敵に生まれています。
ここはミニ吉野山!?…
と見まごうばかりの 華やかな風景。
白いスノーフレーク越しに
さらに際立つフューシャ・ピンク。
こんな大株に育った一本の木…!
と言いたいところですが
よく見ると 二株でした。
(それでも すごいのですが)
青空に似合うこの花色は
陽の光を浴びても 少し日陰になっても
それぞれに鮮やかな印象。
この季節の光線を計算し尽くしたかのような、
これ以上ない絶妙な色出しですね。
ゾーニングをきちんと行い
長期的な視野での管理計画が立てられているようです。
コバノミツバツツジに必要な日差しを確保するため
「林内照度」の低下につながる
アカマツなどの大木整備は欠かせないとのこと。
この一帯を借り受けて管理している西宮市は
その沽券にかけて
いい状態を守り続けてくれることでしょう。
…ね?
本日4/5には
神事は行われるものの
予定されていたイベントは残念ながら中止。
自販機の側面には
この花見に人々が大勢訪れることを詠んだ
牧野富太郎博士の句が。
「おびき寄せ」という表現に
植物のみならず虫などの動物も含めて
広く深く観察し続けた博士の眼力が感じられますね。