Hamori’s blog

ガーデンアトリエ葉守のひとりごとです。

立冬の最末候

 

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二十四節気で言うと

11月7日に始まった「立冬」の

一番最後の時期にあたる今日。

 

明日からは 次のフェーズに移り

第二十節目の「小雪(しょうせつ)」へと進んでまいります。

 


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自宅のささやかな庭の冬青(そよご)が

かわいい赤い実を

ふんだんにつけています。

 


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昨年は

お客様宅のホプシー剪定枝で作るクリスマスリース

この赤い実をアクセントに添えてみたのですが…

 


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今年も

惜しげもなく使えそうです!

 

肉眼ではほぼ気付けませんでしたが

こうして見ると

ちょこちょこ小鳥たちにお味見されているのがわかりますね。

 

時折 賑やかな偵察の気配があった訳です。

 

まあ それが冬青の本来の戦略なのだから、

あるがまま なすがまま

お互いの取り分を尊重したいと思います。

 


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今年新調したトレリスフェンスには

最早 以前と遜色ないほどに

ナツヅタが絡んで。

 


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微妙で繊細な

渋い紅葉を見せてくれています。

 


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みんなちがって、みんないい

(by金子みすゞ)

 


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どちらかと言うと奥手な

ブルーベリーも

ようやく見事に色づいてきました。

 


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おませだったジューンベリー

既に多くが散ってしまい

残り少ない「冬紅葉」の風情なのと好対照。

 


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そうそう、

俳句の世界では

立冬以降の紅葉を

「冬紅葉」と表現するのが正統だそうな。

 

こちらの冬紅葉は

シックなボルドー色のヤマボウシ

 


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紅葉した訳ではなく

夏からずっとこの色で頑張ってくれているコリウス

 

冷たい空気にさらされて

更に色濃い発色を見せてくれており、

程なく引っこ抜かれる運命を知ってか知らずか

去り際の鮮やかな印象を残していくかのよう。

 

人もかくありたい気がします…

 

 

役得の眼福

 

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六甲山系の中腹あたりに位置するお宅にて

二年に一度の大剪定作業をさせていただきました。

 


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街中に比べて

平均して4〜5℃は気温が低いエリアなので

既にパキッとした紅葉が進んでいます。

 

この美しい朱赤の紅葉はサルスベリ

 


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この数日 変わりやすいお天気が続いているので

突然の雨に警戒しつつも

今のところは気持ちのよい青空。

 

ユリノキの黄葉が

青い空をバックに冴え渡ります!

 


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地面に散りばめられた葉っぱの様子は…

 

 

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まるで吹き寄せのお菓子…!

(↑画像は三条堀川の「伊勢源六たちばなや」さんより)

 


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別バージョンの吹き寄せ。

こちらも美しくて

なかなかに美味しそう⁉︎

 


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がっつり剪らねばならないため、

今を盛りと色づいたヤマモミジの枝も

惜し気もなく落としていきます。

 


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さまざまな色づき段階を

間近で一望のもとにできるのは

かなり幸せな体験ですね。

 


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とはいえ 坊主にする訳ではないので

まだまだ樹上はこんな感じ。

 

広い敷地に数多の高木&中低木。

途中 やはり突然のシャワーに見舞われたりしつつも、

日暮れ過ぎまで全員ほぼ無言で作業に没頭し

しまいにはヘッドライトまで登場させ、

なんとかやりおおせることができたのでした。

 

晩秋の一日、

眼福をありがとうございました!

 

 

 

 

 

オノ・ヨーコについての考察

 

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いつも 思いっきり幅広くて深い

みのミュージックさん。

 

今回も面白かったので

シェアさせていただきます

 

ちなみに ジョンのアルバムを聴いてて

ヨーコのパートになると

ついつい飛ばしてしまっていたワタクシ。

 

奇声や奇行(としか捉えられず)が

妙に生々しくて

何故か赤面させられるような感じで…

 

恐らく そういう反応も

彼女の狙いのうちだったのに違いないと

思えてきました。

 

知らず知らずのうちに

ステレオタイプ思考の罠にハマってしまう

あさはかな世間とワタクシ。

 

 

楓蔦黄(もみじつたきばむ)

 

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七十二候では 11/2〜7頃が

第五十四侯の「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」にあたるということで

いつもながら まさにドンピシャ!

 

大ぶりなポポーの葉もきっちり黄葉しています。

 

 


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こちらは

アガルタへの扉(ということになっているフェイクドア)上にあるツタ。

 

 

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黄ばみに加えて

ほんのり赤みがさしてきました。

 

 

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先行赤み組のナツハゼは

さらに鮮やかさを増し…

 


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コバノズイナや

 

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ブルーベリーも

負けじと紅葉して

林床を彩ってくれています。

 


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こんなすがれた風情も 魅力的。

 


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名残りのシュウメイギク


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名残りのホトトギス

全盛期の半分ぐらいの 可愛らしいサイズ…(笑)

 


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ニラの花後の種は

弾けて

面白いフォルムに。

 


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ジューンベリームクロジの落ち葉が

降り注ぐなか

鮮やかなツワブキの黄色。

 


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クリやイチョウムクロジの大木に囲まれながらも

背伸びした上の方だけ

赤く色づきはじめたジューンベリー

なんとも健気。

 


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晩秋名物・〽︎散りくるわ。

 


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お膝元へはもちろんのこと、


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ひと屋根越した北側の道路にまで

風に乗って

舞い落ちて参ります。

 

敷地内は この時期まだ

落ち葉掃除をしても意味がないので

ほぼ手付かずなのですが

公共の道路はそういう訳にもいきませず…

 

葉守で幾ばくかの時間を取れれば

竹箒でせっせと掃き集めるのがならい。

 

しかし…

振り返ると もうまた

元の黙阿弥になっているので

また そうそう四六時中 箒を手にできる訳でもなく

ご近所のみなさまへは

申し訳ないことになっております…

 

ひと段落つきましたら

スッキリお掃除させていただきますので

どうか今しばらくご容赦のほどを。

 

 

干し柿づくりを少しばかり。

 

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ご近所の方が

庭で実った渋柿をくださったので

早速 干し柿づくりに取り掛かっております。

 


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紐に吊るすためのとっかかりとして

このように付け根の枝を残すのがポイント。

(くださる折にはもう

このようにお膳立てしてくださっていたというありがたき幸せ。

さすが 半世紀以上のご近所づきあいだけあります!)

 

 


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ヘタとこの枝を傷つけないようにして

皮を剥き終わると、

もう準備完了!

 


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より合わされたタイプのPP紐を

一部ほぐして

枝部分を引っ掛けていきます。

 


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なんて天才的にシンプルな手法…!

 


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雨のかからない軒下などに

どうにかして 吊るすしかありませんが…

 


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雨はかからないけれど、風は通る。

そして

カラスや他の小鳥たちに見つかりにくい。

…そんな場所がベストです!

 


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干したての今

表面に感じられるみずみずしさ。

 

日光と風に晒され

2週間ほどでセミドライ状態に変わっていくのが

大変待ち遠しゅうございます。

 

干し柿の美味しさは

子供の頃にはまるでわからなかったのですが、

ナッツやクリームチーズなどとの相性も良く

ワインにもすこぶる合う

まさに「滋味」と呼べるような存在だと思います。

 

季節の恵みや

それを更に美味しくする手仕事の成果を

ありがたく頂戴する…

そういうことこそ

最先端の「幸せ」なんじゃなかろうか。

 

百葉帖と百花帖

 

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病室で暇を持て余している身内へのお見舞いに

何か良さげな本はないか…

と 久々に立ち寄った書店でたまたま見つけたこの2冊。

 

これに関しては もちろん自分用!(笑)

 


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雨宮ゆかさん(挿花家)・ 雨宮秀也さん(写真家) ご夫妻による、

出版ホヤホヤの「百葉帖」と「百花帖」です。

 


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魅力的なネーミングとジャケットに違わず

パラパラ眺めるだけでわかる、素晴らしい内容!

迷わず初版第1刷をゲットしました。

 

 

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何が素晴らしいかって…

植物のラインナップ と

ハイセンスなスタイリング です!

 


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葉守でいま咲いている花も

ばっちり見つかります♪

 

添えられた文章も味わい深くて◎

 


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選び抜かれた花器とのコーディネートも

素敵過ぎる…

 


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地味な花にも光を当ててくれていて

うれしくなりますね。

 


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さてさて…

いま この庭に

彩りをもたらしてくれているのは

ノコンギク

 


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キヨスミシラギク。

 

 


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ジューンベリーの葉も

条件が良い樹冠近くでは

かなり 赤く色づいてきました。

 

虫喰いの穴越しに見る青空も

なかなか乙ですなぁ…

 


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草モミジとして美しく黄葉してきたのは

チョウジソウ。

 

ツワブキの花にも負けないぐらい

辺りをパッと明るくしてくれる

鮮やかなレモンイエローです!

 

 

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とにかく この2冊には

大変刺激を与えてもらい、

葉守でやるべきことのヴィジョンが

なーんとなく見えかけてきたような気がします。

(↑…まだ見えてなかったのか〜い!)

 

特設サイトはこちら↓

https://www.hibihana.com/news/最新刊「百花帖」「百葉帖」/

 

 

 

 

 

金木犀の二番花

 

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一昨日あたりから

街を歩いていると どこからともなく

金木犀のいい香り♪

 


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ひと月ほど前にも

少し咲き始めた頃があったかと思います。

(その頃はバタバタしていて

じっくり見れなかったので 、

ほのかに漂ってくる香りだけ 感じていました。)

 


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そう

金木犀は二度咲きするのです!

(しない個体もあるかもしれませんが)

 

行きつ戻りつする秋の気候を

知り尽くしているかのような生態ですね。

 

 

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(↑この画像は「丸ごと小泉武夫 食 マガジン」からお借りしました。)

金木犀の花を白ワインに漬け込んで

簡単に桂花陳酒を作ることもできるようです。

https://koizumipress.com/archives/11599

いつかやってみたい!

 

採取した花を

サッと水洗いする方が良さそうなのですが、

あまり洗ったり 水気を拭いたりするうちに

香りは飛んじゃいそうだな…

 


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ムクロジの葉がますます落ちて

明るくなった樹下では

ナツハゼの紅葉がまた進んでいます。

 


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ケイトウのダークレッドと呼応して、

この季節ならではの

カラーパレットを展開しているのでした。