Hamori’s blog

ガーデンアトリエ葉守のひとりごとです。

寒蘭のかほり

f:id:Hamori:20210224054109j:image

何年か前に

陶芸家の長谷川先生よりいただいた寒蘭。

 


f:id:Hamori:20210224054105j:image

三寒四温の気候のなか

今年も開花してまいりました!

 


f:id:Hamori:20210224054101j:image 

奥深い蘭の世界について

詳しいことは何も存じませんが

 

この繊細な造形と

シックなカラーリングの高貴さは 

門外漢にも伝わってまいります。

 


f:id:Hamori:20210224054121j:image

特筆すべきは

何と言っても その素晴らしい香り…!

 

 


(以下の画像は 

「若山和央 様々造形痕」

http://wakaliws.web.fc2.com/index.htmlより拝借しております↓)

f:id:Hamori:20210224054057j:image

寒蘭のこの香りをかぐと

90年代初め頃に 資生堂から発売された

東洋蘭の香水「タンタトゥリス」のことを

思い出さずにはいられないわたくし。

 

何年か前に廃番となってしまっているようで、

往時の華々しさを知る者としては

少し寂しく思ったりします。

(化粧品や香水を取り巻く時代の流れもあるのでしょうが、

なんでも 原料調達が厳しくなってきたのが

理由だとか。)

 


f:id:Hamori:20210224054118j:image

若山さんの描いた作品は

本当に この香りにぴったりの世界観で

すこぶる素敵だったなぁ…

 

確か 当時の資生堂社長・福原義春氏が

蘭の研究や栽培のエクスパートでいらして、

タンタトゥリスはその肝煎りで始まった…

と記憶しております。

 

いろいろな産業が 縮んだり

形を変えていかざるを得なくなったりしてきそうな今、

あの豊かに思えた時代は何だったのだろう…

と ひとしきり感慨に耽ってしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

Algars Manorのスノードロップ

f:id:Hamori:20210219103045j:image

英国のNational Garden Scheme では

毎年二月に

Snowdrop Festival"と銘打って

あちこちの庭(92か所登録されています)を公開しているのですが、

コロナ騒ぎのために

今年は限られた庭園のみで

予約ベースでの限定公開となった模様。

(↑画像はNGSのサイトより)

 

Gloucestershire州のAlgars Manorの様子を

YouTubeにアップしてくださっているので

みなさまにもお届けしますね。

 

「斜面にはスノードロップを植えよ」

という格言(⁉︎)が出てきそうな壮観です!

とりわけ

通路脇に 見上げる斜面があるなら…

 

スプリング・エフェメラルたちを

間近で愛でるには

またとないシチュエーションとなるので、

これを中心にして進める庭の構想には

抗しがたい魅力がありますね。

 

回遊できるアップダウンのある土地って

うらやましいなぁ…!

 

Queen Mary’s Dolls’ Houseの庭(追記あり)

3年ほどの制作期間を経て

1924年に完成し、

ときの英国王ジョージ5世の妻・メアリー王妃に贈られた

ドールハウスの最高傑作。

 

稀代の女性造園家

ガートルード・ジーキルの盟友であった、

名建築家エドウィン・ラッチェンスが細部まで設計をした

とてもとても精緻な作品です。

 

照明器具の豆球はきちんと灯り、

小さな水道は流すことができ、

図書室の豆本に至っては

当時の作家たちが書き下ろした作品を印刷製本したもの!

 

この動画では

特に庭にフォーカスしている訳ではないので

すぐに他へ移ってしまうのが残念ですが

0:26あたりから

幾分垣間見ることができます。

 

1/12のミニチュアとはいえ

何の植物かわからないような誤魔化し方は

一切なし。 

ツゲの刈り込みはあくまでそれらしく。 

アガパンサスアガパンサスにしか見えません!

(ジブリのアニメなどでも感じるのですが、

真の芸術家には

植物への高度なこだわりがあるのです。)

 

テラコッタプランター

きっと本物同様に焼成されたものなのではなかろうか?

 

ベンチは

さすがラッチェンスの面目躍如と言うべき

通称「貴族ベンチ」を採用してますね。

 

ちらっと映っている乳母車なんかも

きっと 押せばちゃんと動く仕様なんでしょうね〜!

 

もしかしたら噴水も

実際に噴き出させることができるのかもしれません…!

 

Wikipediaには

ドールハウスには、大きな引き出しが建物本体の下側から引き出された時にしか見えない、隠れた庭がある。庭にはレプリカの木々や庭仕事道具があり、英国の伝統的な造園を体現している。」

とも記述されていて、興味が尽きません。

 

機会があるならば、

ウィンザー城を訪れて

食い入るように拝見してみたいものですね〜

 

そのためにも

この世界的な異常事態が早く収まってくれないとね…!

 

 

追記:

よくよく調べてみたら

庭部分のデザインはガートルード・ジーキルその人が担当したのですって!

 

道理で…!

色彩の魔術師と呼ばれている彼女の

心地よい匙加減に痺れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目を覚ましましょう

例のあの検査は

ウィルスを特定するために用いてはならない、と

当の発明者がはっきりと言い遺しているのに。

 

ほぼすべての「対策」といわれているものの

拠って立つところが

そもそも根拠の薄いものなのに。

 

オールドメディアの必死ぶりと

実態はそれにも関わらない破綻ぶり。

そして

対するニューメディアの ほぼ全部での

異常なまでの言論統制

…いい加減 気付いてきませんか?

 

無いものをあるあると言われれば

はぁ、そーなんだ…と盲信し、

明らかに眼前に有るものについては

新聞やテレビで報道してないからという理由で

存在を信じない…

…いい加減 自分の頭で考えましょうよ。

 

新しい生活様式…?

えすでぃーぢーず…?

そんなもんありがたがってないで

背後で進行しているものを疑え、と

声を大にして言いたいけど 

ひとまず小声で言っときますね(笑)

 

それにしても

伊比裕一郎さん、頑張ってるなぁ。

多くのひとに拒否反応なく聞いてもらえそうで

素晴らしいストラテジーを展開中だと思います!

 

 

 

 

 

ストレプトカーパスとムシトリスミレ

 

f:id:Hamori:20210214185620j:image

自宅の2階は

ほぼ一日中 日当たりが良いので

室内で育てる植物の

格好のたまり場となっています。

 

 

f:id:Hamori:20210214185611j:image

こちらは

イワタバコ科のストレプトカーパス

 

暑からず寒からずの

人が快適に感じる環境が

この植物にとってもちょうど良いのだと

言われております。

 

アフリカ原産なのに

ちょっと不思議な気がしますね。

 

 

f:id:Hamori:20210214185614j:image

このストレプトカーパス

次から次へと花が咲いてくれるので

本当に長く楽しませてくれる、

実にうい奴なのですよ!

 

日本に紹介されているのは

パープル〜ブルー系が多いように思いますが

本場(どこ⁉︎…ま、イギリスですけど)では

カラーバリエーションがめちゃくちゃ豊富!↓

 

 


f:id:Hamori:20210214185624j:image

こちらのムシトリスミレは

寒くなってから室内に取り込んだ

タヌキモ科の食虫植物です。

 


f:id:Hamori:20210214185617j:image

肉眼では

ここまでしっかり見えていなかったのですが…

 

葉の表面にある腺毛の先に

粘液質のものがついていまして、

飛んで火に入るコバエたちなどを

グワシと捕まえるシステムを誇っております。

 

籠絡した虫たちの成分を次第に溶かしていき、

栄養として取り込んでいくのでした。

 

 

f:id:Hamori:20210214185627j:image

そんな

ゾワッとするありようの植物でありながら、

なかなかに可憐な花を咲かせるのですよねぇ…

 

 

f:id:Hamori:20210214221812j:image
f:id:Hamori:20210214221815j:image

(↑この二つの画像は

園芸ネットさんよりお借りしました。)

 

数ある食虫植物のなかでも、

「虫も殺さぬ顔をして」と言われそうなことでは

筆頭に上がるんじゃないでしょうか。

 

 

昨日の深夜

また大きな地震が起きた地域があったそうで、

被害に遭われた方々には

心よりお見舞い申し上げます。

 

スマホなどで記録された揺れの状況を見せられると

1995年のあの激震がトラウマとして蘇ってしまいますが…

 

それこそが

思考停止へ至らしめる

奴等の思う壺状態なのではないか?

と見抜いて、

ムシトリスミレの如く

ハングリーに生きていかなければならないと感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春めいてきました!

f:id:Hamori:20210211183629j:image

あたたかな日差しと青い空が気持ち良い休日。

葉守のエントランス脇にある

コブシの梢をふと見上げてみると…

 


f:id:Hamori:20210211183654j:image

たくさんの蕾が 目立ってきました!

 


f:id:Hamori:20210211183622j:image

ファーを纏って

着々と成長してきています。

 


f:id:Hamori:20210211183640j:image

このコブシの木、

下の方で二股に分かれているのですが、

その付け根の隙間からも

新しい芽吹きが…!

 

葉から推察するに

鳥が運んできたサザンカの種が隙間に着床した…⁉︎

ちょっと面白いので

見守っていきたいと思います。

 


f:id:Hamori:20210211183658j:image

遠くに望む六甲山や甲山の様子も

この数日で

なんとなく冬の寒々しさが薄れてきていて、

あ、山笑う…⁉︎

なんて風情を感じ出したのですが

 


f:id:Hamori:20210211183648j:image

葉守のこの小径にも

そんな気配が漂ってきたような…

 


f:id:Hamori:20210211183651j:image

せっかくの兆しは、拡大解釈あるのみ(笑)

…というわけで

春のクッションをベンチに置いてみました!

 


f:id:Hamori:20210211183645j:image

先日もちょっとお伝えしましたが、

今春からもっと楽しい要素を加えていくために

長尺(ランブラー)のバラ苗を二つ植えました。

 

ひとつは 確實園さんおすすめによる

ポール・ノエル。

 


f:id:Hamori:20210211183636j:image

フェイク扉のまわりに這い上がらせて

上からこぼれ落ちるように咲かせようという目論見なのです。

 


f:id:Hamori:20210211183625j:image

こちらは ブルー・マジェンタ。

シックな暗紫系の花で

以前から注目していた品種です。

 


f:id:Hamori:20210211183701j:image

ウッドフェンスに這いついてしまっていた

プミラを全部撤去して、

この左側からブルー・マジェンタが

そして

右側からは既存のノイバラ(白)が伸びて

ベンチを取り囲むように咲き競う…

という計画でございます。

 


f:id:Hamori:20210211183633j:image

プミラの残像(付着根)が

まだ結構ありますが…

ま、そのうち目立たなくなるかと。

 

 

f:id:Hamori:20210211203437j:image

白いベンチを

何か明るいアクセントカラーに塗り替える予定で

色検討を続けて来たのですが、

ついに心を決めて

やってまいりましたのは

ロイヤルホームセンター

 

この豊富なカラーチップの中から選んだ

好きな色をその場で作ってくれるという

画期的なシステムがここにはあるのです!

その名は

「カラーマックス クイックディスペンサー」!!

 


f:id:Hamori:20210211203441j:image

選んだカラーチップの番号を入力後

右側のマシーン下部扉を開けて

ベースとなる塗料缶(外部用)をセットしてくださいます。

 

各カラーに必要な色素が注入されて

取り出されたものを一旦確認後

しっかり蓋をハンマーで閉じて

左のマシーンにセット。

 

そして….

縦横無尽に回転させ

しばらくの間 十分に撹拌すると出来上がり!

 

f:id:Hamori:20210213085625j:image

中は

人間で言うと↑これに近そうな阿鼻叫喚状態なんでしょうね(笑)

 


f:id:Hamori:20210211203445j:image

完成したものを開缶してのチェック後

見せていただくと

思い通りの色ができてます、できてます!

 

撹拌前には 

えっ、これでできるの?…と

正直言って やや心配もしたりしたのですが、

さすがのシステム。

安心していて大丈夫なようです。

 

さぁて、

あとは塗るだけ。

お天気が良ければ 近日中に作業しようと思っております。

どんな風に仕上がるかは どうぞお楽しみに…♪

 

 

 

 

 

 

 

 

シロハラ目線で。

f:id:Hamori:20210211204155j:image

(↑画像は「日本の野鳥識別図鑑」よりお借りしました。)

毎年二月になると

葉守の庭に遊びに来てくれるのが こちらのシロハラ

 

ロシア沿海あたりの北方から

越冬のために日本近郊へやって来る

ヒタキ科ツグミ属の渡り鳥です。 

 

常に単独行動で

地面をちょんちょんと飛び歩く

とても愛らしい姿には

葉守創設以降 毎冬 楽しませてもらっているのです。

 

 

f:id:Hamori:20210211183302j:image

ということで、

本日はシロハラちゃんの目の高さで庭を眺めてみました。

 

クリスマスローズとも

バッチリ目が合う訳ですね!

 

 


f:id:Hamori:20210211183309j:image

葉の蔭に隠れている蕾の数々も

しっかり確認できます。

 


f:id:Hamori:20210211183224j:image

スノードロップの真価は

このローアングルからが一番良く伝わってきますね。

 


f:id:Hamori:20210211183248j:image

シロハラもこんな彩りを愛でているのかしら…

 


f:id:Hamori:20210211183241j:image

ヴィオラの鮮やかな発色は

間近で見ることで

さらに心躍ります!

 


f:id:Hamori:20210211183231j:image 

ネモフィラの陽気な清らかさ。


f:id:Hamori:20210211183238j:image

雲間草(ピンク)。

 


f:id:Hamori:20210211183244j:image

雲間草(白)。

 


f:id:Hamori:20210211183306j:image

まだ成長途上の

ちびムラサキハナナ。

 


f:id:Hamori:20210211183234j:image

ゲウム‘オレンジホビット’。

 


f:id:Hamori:20210211183227j:image

落ちているムクロジの実。

 


f:id:Hamori:20210211183251j:image

スイセン'テート・ア・テート'。

 


f:id:Hamori:20210211183259j:image

ピークを迎えたフクジュソウ

 


f:id:Hamori:20210211183255j:image

あちこちに仕込んでいるジギタリス

たぶん花が咲く頃には

シロハラちゃんはもう股旅に出ちゃってるのでしょうけれど…

 

 

庭を飛び歩くシロハラの真の目的は

土のなかに潜む虫や木の実を啄ばむこと。

 

全面に撒いている牛糞堆肥のマルチングを

くちばしでつついてひっくり返してしまう

なかなかのいたずら者ですが、

春を待つ葉守の庭には

最早欠かせない風物詩なのです。